下地のコントロールカラーを終えましたので、ここからは草や草原でアルプスの新緑を表現したいと思います。使用しましたのは、シーナリー用品の双璧と当時言われていたNOCH製とWOODLAND SCENICS製のもので、好みでそれぞれを使い分けました。ブロードバンドの進歩で色々な製品がより手軽に入手できる昨今なので、選択肢は広がりましたね。
結構のアイテムを必要とする情景材料の中で、草や牧草地の表現にはNOCH製のグラス(短毛パウダー)を使いました。メインの色に、なに色を持ってくるか、この色がレイアウト全体の色彩感となるので、望むべきレイアウトをイメージして色を選定します。わたしは“スイス・アルプス登山鉄道ベストセレクション(1997年)”の中の、アルプスリゾート/RhB~スイスで唯一の国立公園に指定されている、エンガディン地方のサンモリッツからイン川に沿って谷間を走るコースをビデオ観賞していた時に、「これだっ!」と印象に残った草や草原の色がNOCH製のグラス/夏の牧草地用芝(№08310)の色に一番近かったんですよ。明るい緑色だけでなく黄緑色や茶色が配合されていますので、近寄ったとき単一色調に見えず好都合でした。 本音は、WOODLANDのターフ類でリアリティーあふれるそれらを表現したかったのですが、そうなるとトータルでの情景リアリティーのセンスに乏しく、またポイントマシーンを隠したりする技量も伴わないわたしには、土台無理な話でしたね。
NOCHのボトルを振って散布させるグラスボトルは成功でした。原液の木工ボンド(速乾性)をほんの少し薄めて塗り、お好み焼きの青のりと違うのはボトルの腹を押しながら“ヒューヒュー”吹き付けますと、静電気のおかげで草が立ちます。体操やジャンプ競技と同じで最後の着地をピタッと決めなければなりませんが、グラスは両足ではなく片足で着地のため難易度が大変高いんです。 では振ってみましょう。おおっと!、後方伸身2回宙返り2回ひねりの大技でシャキッ!見事に着地成功、得点9.75!少し右前のめりになったのが減点でした(笑)。もちろん、指のパラパラでも・・・得点が(-_-;)
スポイドで木工ボンド液をグラスの上から垂らすと、牧草で牛が寝そべるのは構いませんが、草が寝そべっちゃいます(笑)。木工ボンド液のシャブシャブを塗ると、ピタッ!と決まったか?いや、見る見るうちにズルズルーと姿勢が崩れ、草がよろけてしまいます。濃い過ぎてなお且つタラタラ作業をすると、接着剤の表面が硬化してしまい、薄っすらと膜が張り、草が貼りつきません。実物の草を観察しますと、確かにみんなで息を合わせたかのように揃って立っていますよね。
グラスは山ほど振り掛けましょう。乾いてから掃除機で吸い取りますが、「こんなにいっぱい!もったいない」と思うほど余分なグラスが消えちゃいますね。ここでケチるとまんだらハゲになり、あとからボンドを塗ってハゲを隠そうとしても、先に撒いたグラスにボンドが付いてしまい、草がフワッとしません。最悪ハゲチョロになった場合、その部分のみに筆やスプレー(ボンド溶液)補修してやれば、何とかなります。上手く着地した草に掛けるとツヤありになりますので、気をつけたいところです。 皆さま、怪我ないことをお祈りし、光ることなく毛がありますように(笑) 何を隠そう、わたしもヤッテしまいました(苦笑)。テカテカのヶ所がいっぱいあります。ストラクチャーの中にもテカってるのがあり、失敗です(涙)
また、“ちゃんと着くように”と手で押さえ付ける念押しは、押しが強すぎて如何なものでしょうか(笑)。台風一過の草地の如くベタッとした、う~~ん、ポマードで(古いなぁ~)固めた七三分け?みたいに張り付いた草になっちゃいますので、試行錯誤の実験がいいようですね。このように誠しやかにお話していますが、あまり神経質になり過ぎると、植えるどころか返って抜けてしまいますので、ストレスのない製作を心掛けたいですね。まぁ、下地塗りのアンダーコートがカバーしてくれますので心配ご無用!
エヘン!「草は立てるべし!」と言いつつ、舌の根も乾かぬうちに「草は寝ます!」と断言します。すいませんm(_ _)m、なんせ団体競技なもんで、着地ミスも多くあって・・・横着で寝そべってるヤツがゴロゴロいます(笑)
 1997年とありますように、当時、製作の参考と将来の観光に??何回も観賞したVHSです。 今はDVDですよね。
上述のアルプスの風景を観賞していますと、新緑の景色がしつこいほど目に焼き付きます。ストラクチャー・峡谷・断崖・岩盤・橋梁・川・線路・道以外ほとんど明るい緑色の草が生えています。何故かこれらの傍には草がいつも寄り添って離れようとしないんですよね。 草が生えていない場所を捜す方が難しかったので、生えることに関連性を持たないヶ所以外はすべてグラスを撒くことにしました。実験の結果、なんとか物になりそうなので、早速本番で“ヒューヒュー、ヒューヒュー、ヒューヒュー”と振り掛け始め、暫くして気づいたのです。あらま!ポイントが綺麗な緑色になっている!!「ポイントまでは飛ばない」と決め付け、“グラスの着地”に夢中になるあまり、興奮して息づかいが荒くなったんでしょうか、いや“ヒューヒュー”吹き付ける時の風がいけない、ポイントに舞い下りて・・・着地失敗(笑)、得点8.25(ノ_・。) 。慌てて掃除機で吸い取るまでは良かったのに、せっかく撒いたグラス(まだ引っ付いていない分)まで吸い取っちゃって(泣) このグラス大変軽くフワフワのため、要所は忘れずに養生しましょう。
左奥の山峡を除いて、高原にはたっぷり“ヒューヒューヒュー”、低くなるにつれて“ヒュヒュ、ヒュヒュ”と。グラス/夏の牧草地用芝の吹き付けが終わり、ホッと一息(´_`;)。
気を取り直し養生してから、今度は恐れることなく、めいっぱい“ヒューヒュー、ヒューヒューヒューヒューヒュヒュー”と!!そこをヒューっと横を通り過ぎる家人、「ウーン!きれいなゴルフ場ね。これからはここでラウンドかしら、助かるわ!」
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